イスラエルとイスラム組織ハマスとのパレスチナ自治区ガザでの一時的な戦闘停止が、24日朝(日本時間同日午後)に発効した。人質や捕虜を巡る交渉が長引き、当初の予定からほぼ1日遅れの実施となった。
カタールと米国、エジプトが仲介した数週間にわたる複雑かつデリケートな協議の末に合意した戦闘休止が実現すれば、ハマスがイスラエルに大規模攻撃を仕掛けた10月7日以降で初めてとなる。戦闘は4日間停止される。
双方の合意に基づき、ハマスは人質50人を解放し、イスラエルは収監するパレスチナ人150人を釈放する。200人はいずれも女性と子供や未成年者になる見通しだ。カタール外務省のアンサル報道官によると、ハマスによる人質の初回引き渡しは24日午後4時(同夜)ごろ行われる予定。米国人3人が含まれると考えられる。
戦闘は当初23日朝から停止される予定だったが、開始の遅れは、衝突するイスラエルとハマスとの歩み寄りに突破口を開く複雑さと難しさを浮き彫りにする。
イスラエルのネタニヤフ首相は、28日の戦闘休止終了後はハマスが壊滅するまで戦争を続行するとしており、イスラエル軍の報道官も24日午前、「戦争はまだ終わっていない。人道的な中断は一時的なものだ」とX(旧ツイッター)に投稿した。