2月の米製造業活動を示す指数は前月から上昇し、2022年9月以来の高水準となった。受注の伸びが力強さを増し、製造業者が長期の低迷から脱しつつあることが示唆された。S&Pグローバルが22日、米購買担当者指数(PMI)速報値を発表した。
前月も50を上回っており、2カ月連続で活動の拡大が示されたのは約1年ぶり。
受注の指数は22年5月以来の高水準に上昇。生産は拡大ペースがここ10カ月で最大となった。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は発表文で、「在庫削減の方針が広がりを欠いてきた兆候も、製造業者の生産押し上げや今年の見通しに対する高い景況感の維持につながった」と指摘した。
今後の生産見通しを示す指数はやや低下したものの、なお22年4月以来の高水準付近にある。
一方、サービス業のPMIは前月から下げて51.3と、3カ月ぶり低水準。製造業PMIは上昇したものの、サービス業PMIが低下したことから、総合PMIは0.6ポイント下げて51.4となった。
サービス業と製造業の雇用の伸びは、前月からほぼ変わらず。サービス業では、コストへの懸念から採用にやや慎重な姿勢が示された。